たまには、シャッフル
  

 
「…瀬良君」
お互いの車に戻り、もとのサヤに納まると、僕はほっとして溜息をついた。
……やっぱり隣は、瀬良君がいい。
「………ハマチュー?」
呼んだっきり、瀬良君を見つめつづけて喋らない僕に、不可解な視線を投げてきた。
「…この先、何回言えるかわかりません。今、とても言いたいので言わせてください」
僕は、澄んだ瀬良君の瞳を見つめながら深呼吸をした。
これを改めて言うことは、自分から教師と生徒の関係を破棄することになる。
その責任を、僕は負う必要があるんだ……。
何を言い出すのか、問いかける目で、じっと僕の言葉を待つ。その顔を見ているだけで、胸が高鳴る。
「…………」
「瀬良君。……僕、瀬良君が……」
がんばれ、僕…。
「……好きです。今日このまま帰りたくありません」
「…………」
「……僕の勝手で、車を走らせてもいいですか?」
真っ赤になってしまった僕の顔を、瀬良君が真っ直ぐ見据えてくる。
「もっと。……もっとハッキリ言って。そんなんじゃわかんないよ」
「…………!」
これ以上は……  
僕が、限界とばかりに目を瞑った瞬間、唇が塞がれた。熱い舌が入ってくる。
「んっ……」
「ハマチュー……」
「ん、んんっ……!」
甘く、激しい吸い上げ。僕はめまいを起こす。
「っ………はぁ…」
唇が離れるころ、僕の目はすっかり潤んでしまった。
シートに凭れて瀬良君を見上げる。
いたずらっ子の目がそんな、僕を見下ろした。
「ハマチュー、続き…絶対、言わせる!」
「えっ……あ!」
また唇を占領された。もっと激しいキスの応酬。
「ん! んんっ〜!」
シャツをたくし上げて瀬良君の手が、直接胸を触ってきた。
そんな、……こんな所でダメですっ!
そう言いたいのに、それどころではなかった。
どんどん過激な愛撫をしてくる。
「やっ…、やめて………瀬良君!」
シートごと押し倒され、胸の中心に唇を当てられた。
「あぁっ……」
身体が跳ねる。腰が疼いてしまった。
器用に片手で、ズボンのファスナーを降ろしていく。
「あっ、ダメですよ、瀬良君!」
さすがに叫んだ。とても、そんなことしていい場所ではない。見つかったら、軽犯罪者だ。
「ダイジョブ。最後までなんて、やんないから」
「……瀬良君?」
下着の中に這わせた指は、僕の後ろをまさぐった。
「んあっ」
「ハマチュウ…大きいリアクションは、ナシだ」
「……ナシって。…ん…こんな……」
腰から、身体全体が熱くなっていく。蕾に触れた指は、間断を付けながら確実に僕の中に入ってくる。
「あ…あ…、せらくん………」
制服の胸にしがみついた。
「ハマチュー……俺、凄い嬉しい…」
耳に唇を当てて、喋りかけてくる。背中をぞくぞくしたものが走り抜ける。
「嬉しいから、もっとはっきり言ってほしいんだ」
指が、完全に僕の中に入りきった。
「あぁっ……」
「切ない声。……ハマチューのそれ、大好き」
「ん…や、ダメ……です。…動かさないで……」 
指の出し入れが始まって、恐怖した。
こんな所で、僕はどこまで取り乱してしまうのだろう。
「ハマチュウ……」 
「あっ、あぁ……やめて……ぁあっ」
抗えば抗うほど、懇願すればするほど、瀬良君は僕を激しく責め立てた。
指を2本に増やされ、脚もかなり広げられて、身体が揺れるほど突き上げてくる。
そして、体内の一点を見付けて攻めだした。
「あっ! 瀬良君、そこは……ダメです! …ホントに……ダメです!」
背中を反らせて、腰が逃げを打った。それでも指は付いてくる。
「ハマチュウこの先は、……ここではこれ以上はないよ」 
車内での、愛撫の限界を言っている。
「このまま、帰る?」
「!!」
眉を寄せた僕に、瀬良君は口を尖らせた。
「だって、何も言ってくれないんじゃ、わからないだろ……」
「……ん……はぁ…」
腰をくねらせながら、僕は自分に言い聞かせた。
決心したんだから。
恥ずかしがってたって……きれい事言ってたって……擦れ違うだけなんだから……
 
「瀬良君……僕は、……瀬良君とセックスがしたい。瀬良君とのエッチが大好き」
 
「………」
「……だから、ホテルに行ってもいいですか?」
最後は、涙声になってしまった。後ろの指を止めてくれないから。
「………ハマチュウ……かわいい!」
「……あっ」
指はそのまま、空いてる方の腕で、抱き締められた。
「指……抜いて……」
「ハマチュウの中、温かい」 
「お願いです……」
「このまま、運転……できないよね」
「……怒りますよ」
アクセルを踏めるはずもない。こんな腰中が疼いている状態で。
「……わかった」
ずるりと、瀬良君の指が僕から出て行く。
「………はぁ」
解放された圧迫感と疼きが、まだそこにあるような余韻。
僕はしばらくの間、運転することが出来なかった。
 
「ハマチュウ、歩ける?」
やっとホテルに辿り着くと、瀬良君が手を貸してくれた。
「もう…ダイジョブです。さすがに歩けます」
高められてしまった身体は、だいぶ冷めていた。
「なーんだ。お姫様抱っこしようかと思ったのに」
「!! ………ムリでしょう!」
体格差は、まだ僕の方が少し大きいのに。
………体重はどうか、判らないけど。
「うん。今はやっぱ、ムリだよね。でもそのうち俺、もっとでっかくなってハマチュウを追い越すから」
部屋に付くと、シャワーも脱衣もなく、いきなり抱き締められて、ベッドに押し倒された。
「せ……瀬良君?」
「センセ、俺もう待てない。一回しよ」
「えっ」
驚いて起きあがろうとしたけれど、ベルトが外しっぱなしだったスラックスは簡単に脱がされてしまった。
「まだ、解れてるよね……」
「ひゃぁっ……!」
ちょっと乱暴に指を入れてきた。僕の身体は、すぐに熱を持つ。
「ハマチュウ、ごめん……いくよ」
指との入れ替わりで、熱いモノをあてがわれた。
「ぁぁあっ……!!」
激しく仰け反った。
さっき、さんざん焦らされて……僕の身体は、どれだけコレを待っていたのか。
喜びに震えて、勝手に腰を振り出す。
瀬良君も、容赦のない動きで突き上げてきた。
前も扱かれて、あっという間に僕の身体は高まってしまった。
「ああっ…瀬良君……せらくん…」
「………ハマチュウ!」
ドクン、と熱いモノが体内で弾けた。
僕も、絶頂と吐精感で……。 
 
「ハマチュウ…ごめんね」
瀬良君が、ぐたりしている僕を腕の中に引き寄せた。
涙を拭ってくれる。
「あ、僕……また」
「うん、また泣かせちゃった」
辛そうに眉を寄せて僕を見る。
「俺……制御利かなくて…もっともっと、優しくしたいのに……」
「……充分、やさしいです」
「じゃあ、なんで泣くの?」
「……嬉しいから」
瀬良君が顔を赤くした。目をきらきらと輝かせて。
「ハマチュウ、お風呂入ろう! 一緒にお風呂!」
「えっ、一緒に!?」
それはまだ、したことがなかった。僕が恥ずかしがって。
「いいじゃん、俺、ちょっとでもハマチュウと離れていたくない」
「で…でも」
「早く早く! 時間ないんだから!」
強引に服を脱がされ、瀬良君自信も勢いよく制服を脱ぎ捨てると、シャワールームに引きずられた。
お湯が張り切るまでと言って、バスの中で向かい合って座っていた。交互に脚をからめて体温を確かめ合う。
ところが、お湯が満る前に、瀬良君は僕の身体を入れ替えて、膝の上に座らせた。
瀬良君の生肌が、背中に密着する。
「これこれ! これがやりたかったんだー♪」
僕は恥ずかしくて、俯いたままだった。小さな女の子や野原君と濱中先生ならともかく……。
これは、僕としては、かなりみっともないと思った。それに……
「重くないですか?」
僕なんかが瀬良君に乗っかっちゃ……。
「お湯の浮力で、全然! それよりさ」
後ろから両脇に手を滑り込ませて、僕の胸を撫で上げる。
「……ん」
反応して、震えてしまうのも、恥ずかしい。そんな僕の腕を羽交い締めにして、肩の後ろで固定してしまった。
「な……何するんですか!」
「ハマチュウ、見て見て」
無邪気に嬉しそうな声を出す瀬良君に吊られて、自分の胸元を見た。
「?」
「ハマチューって、肌が白いじゃん。だからほら…」
「あっ……」
胸を反らされて、晒されている胸の中心部分が、満ちてきたお湯に浸ったところだった。
「ほら! 思った通り綺麗なピンクに染まった!」
「や…そんなこと……見ないでください!」
羞恥に耐えない。腕を振り解こうとしても、一向に外れなかった。
「ここがピンクで綺麗だと思ってた。お風呂に浸かったらもっと綺麗なんじゃないかと思ってた」
満足そうに頷きながら、そこを指先で摘んだ。
「んあっ…」 
急に腕が自由になったのと入れ替えに、胸の尖りに鋭い痛みのような快感が走る。
………爪を立てた!?
「せ……瀬良君っ」
「ハマチュウ…このまま、手でもう一回いかさせて」
「えっ? なに……何、言ってるんですかっ!」
「ハマチュウのイク顔、もっと見たい」
「や…ダメです!」
僕はお湯の中で、暴れた。ばしゃばしゃとお湯の跳ねる音が響く。
「なんで、……そんな恥ずかしいことばかりするんですか?」
涙目になって、後ろの瀬良君に聞いた。もう、二人ともびっしょりだった。
「だって……ハマチュウ、恥ずかしがって今まで何も見せてくれなかっただろ」
「みっ……見せてたじゃないですか!」
素っ裸で、何回もセックスしてるのに。それは……
「違う、そんなじゃなくて。ハマチュウ自身を見たいんだ」
「………?」
僕は、暴れるのをやめた。
「俺がしたいから……俺がそう言うから、ハマチュウは従ってるだけ」
「………!」
「そんな気が、時々して。俺、不安だったんだ。ハマチュウ……ホントの本当はどうなのかな」
「……………」
「本当は、俺が押し付けてるだけで、ハマチュウは迷惑してるんじゃないかなって…」
「瀬良君……」
胸が、刻まれるように痛くなった。
………僕は、いつも生徒の味方だと、自分で言っていたし、そう思っていた。
でも、いったいどこが味方だったんだろう。
こんなこと、瀬良君に全部責任を押し付けて。
……言われた通りだ。
総て受動的に動いて、何の責任も負おうとしなかったし…伝えようともしなかった。
 
”瀬良君が好き”だと。
その言葉すら言わず………僕は味方どころか、……共犯者でさえなかった。
 
背中で、瀬良君が泣いている気がした。
虚勢を張って、大人の僕に気を遣わせまいと…自分は子供ではないと、頑張り続けていたんだ。
「瀬良君…ごめんね」
ゆっくり振り向くと、頬を濡らした瀬良君が、僕を睨み付けていた。
「……これは……涙じゃない……お湯だ。ハマチュウが暴れるから」
 
……この目で。僕をいつも睨み付けて……。
僕はこの目が、怖かった。…いつか視線に嫌悪が交じったらどうしよう。
それより、、瀬良君の視界から外されてしまったら、どうしよう。僕をもう、見なくなってしまったら。
……それより、激しい感情をぶつけて来られたら……
僕には、対処する術がなかった。
 
「わかってあげなくて、ごめんね……」
濡れた頬をそっと撫でる。
……僕の…瀬良君。
たった一人で闘ってた。
「始めから、応えていいはずがないと、諦めてました。……僕は…卑怯でした」
僕の目からも、熱い涙が零れた。
瀬良君が僕に飽きるのを……瀬良君が僕を嫌うのを……。
そんな時がいつか来るから、絶対にに来るから。……それが怖くて。
その時傷付かないように、勝手に構えていた。バリケードを張っていたんだ。
―――その心を信じようともせず。
泣き出した僕を、瀬良君は頭から抱き締めてくれた。
「ハマチュウは悪くないよ……俺がハマチュウを……」
「……瀬良君。今日ね、野原君に怒られました」
瀬良君の言葉を止めたくて、言葉をむりやり被せた。
「僕が信じないと。…瀬良君の真剣な気持ちに、僕以外の誰が向き合うのかって」
「………ハマチュウ」
「だから、それをしなかった、僕がいけないんです」
抱き締めてくる腕に、力がこもる。
………瀬良君。
僕も背中に腕を回して、瀬良君を抱き締めた。
 
「……うん、じゃあ、ハマチュウが悪い」
胸にズキンと、響いた。
今後はこういう言葉に、いちいち傷つかないように、強くならなくちゃ……
「……はい。本当にごめんなさい」
「……許すから、もう一度言って」
「え?」
「さっきの! ハマチュウは、俺を……なに?」
「!!」
楽しそうに笑う声が、頭上で響く。
 
僕は、深呼吸をした。 
――野原君とも約束した。
素直な心でいようねって。不安なら不安て、……好きなら好きって……言葉にして、伝えないと。
 
だから僕は、さっきそれだけは言おうと頑張った。
顔を見たら……車に乗ったら、すぐに伝えたくなったから。
 
でも、改めて、その一言に掛かってくる重さと責任に恐怖してしまう。
でも……でも……もう――
 
瀬良君は先に一人、船を漕ぎ出していた。
 
瀬良君だけ行かせるわけにはいかない。
僕の盾になって、たった独りで闘わせるわけにはいかないんだ。
だって僕は……僕の盾になろうとするこの健気な少年の、……教師なんだから。
何を置いても、教師なら生徒を護る。いつもそれだけは信念にしていた。
なのに、それさえ判らなくなっていた。
 
――そのうえで、瀬良君だからこそ……教師を辞めることになっても、…離れたくない。
僕でなくて、他の誰が……こんな…こんな瀬良君を、愛するというんだ……。
 
僕はやっと勇気が湧いて、顔を起こした。見つめてくる真っ直ぐな目と、向き合う。
「瀬良君……」
「……………」
「僕は…僕も、…瀬良君が好き」
「……………」
「これから、色々大変だけど。……世間の非難や……君の両親とも、きっと君の取り合いになる」
「――――!」
「だけど、僕は………ずっと瀬良君と一緒にいたい。ずっとずっと一緒にいたい」
「……ハマチュウ……」
「そう、願って……そうなることを信じても、……いいよね?」
 
僕を抱き締めていた腕が、急に解けた。
「ハマチュウ……俺をまだ、信じてない」
「…………!?」
「そこは、二人で頑張ろうって言うか、信じるよって言わなきゃ、ダメなのに」
「………!!」
かあっと、胸が熱くなった。この期に及んでまだ、僕は逃げようとしてる。瀬良君にゆだねようとしてたんだ。
「………ごめん…なさい」
情けなさすぎて、下を向いたまま顔を起こせない。
  
「でも、俺……そんな気弱なハマチュウが好きなんだ」
ぎゅっとまた、抱き込まれた。
「え……」
「俺も……ハマチュウと、ずっとずっと。いつまでもずっと一緒にいたい」
「瀬良君……」
「許されるなら……。そんなこと、濱中センセと話してたんだ」
「…………」
 
――――許されるなら。………ほんとに、そうですね。
 
「俺がそう思って。ハマチュウが、そう思ってて。当事者二人がそう言ってるんだ! 他に、誰の許可がいるってんだ!」
力強く、瀬良君が叫んだ。
「もう、許された! …ね、ハマチュウ!」
………僕は、この若さも怖かったけど…そうじゃないんだ。これも信じなきゃ。
「ハイ、……許されました」
僕は、瀬良君を見て、微笑んだ。
「僕たち二人きり、絶対、ずっと一緒……」
僕は、瀬良君の降りてきた口付けを、薄く口を開いて、受け入れた。
 
言葉なんて簡単で。言ってしまえば、そんなのは一言だった。
でも、口にしてみると違う何かが湧き上がる。
守らなきゃ。言った以上は。この言葉を守らなきゃって、切実に思えた。
僕はきっと、強くなれる。 
 
 
 
「じゃあ、ハマチュウ。手でイかさせて」
「えっ」
「だから、ハマチュウが本気で気持ちいい顔してるトコ、見たいんだよ」
「それとこれとは、話しが別……」
慌てて逃げようとしたけど、のぼせてしまって上手く立ち上がれなかった。
「同じ! もう、恥ずかしがってカッコつけんなよ!」
厳しい声で、怒られてしまった。
「……瀬良君」
「はい! それじゃセンセ、脚開いて」
「―――――!!」
言うなり、指を後ろにあてがってきた。
お湯の中だから、感触がいつもとちょっと違う。僕は恐怖した。
「でも……でもっ」
「ほら、ハマチュウ、ちゃんと大きくなってる」
嬉しそうに、前を覗き込む。
「や……見ないで」
「ダメだって!」
瀬良君は強引に、僕を掌で包むと、お湯の中で扱き始めた。
「あっ……」
身体が跳ねてしまった。
後ろに指も入れてくる。
「せ……瀬良君。お湯が……」
後ろから、お湯が入ってきそうで……
「あぁっ……あっ………」
でももう、それどころじゃなかった。お湯が滑りを手伝って、違うモノに扱かれているみたいだった。
「あ……はぁっ……瀬良君……気持ち…いいです」
堪らずに、言ってしまった。
「……ハマチュウ!」
「んんっ、あ、やめ……ああぁっ!」
上下のスピードが速すぎて……僕は、あっという間にイかされてしまった。
「ハマチュウ…サイコー…可愛いよ」
「……せらくん……酷い…です…」
息も絶え絶え、瀬良君の腕の中で、文句を言った。抱えてくれていなかったら、お湯の中へ沈みそうだった。
「んじゃ、今度は俺ね!」
「え!?」
脱力している身体を押し上げられて、バスタブの縁に手を突かされた。
「ちょっ!?」
「ハマチュウ、もう一回今の聞かせて! 気持ちいい〜って」
「!? ――アッ」
いきなり、瀬良君が入ってきた。
ローションと違い、お湯はちょっと滑りが悪かった。
「ん……キツ」
「むり…ムリです!」
強引に後ろを押し分けて入ってくる異物感。
硬くて熱いそれは、内蔵を押し込むような圧迫感と、腰を痺れさせる快感を伴って入ってくる。
打ち付けられるたびに、背中に疼きが這い登って……
「瀬良君っ……立って…られません!」
僕の上半身はバスタブを乗り越えて、洗い場の床に手を突いてしまった。
腰を突き出した状態で、バスタブの縁に全体重を預けていた。それでも、容赦なく瀬良君は腰を打ち付けてくる。
「やめ……もう、辛いです…」
「センセ……ごめん、俺……とまんない」
「っ―――!」
「ハマチュウ……ハマチュウ……!」
「あぁ……瀬良君……あっああぁっ!」
最後はグンと、瀬良君が大きくなった。感じてしまった僕の身体は、驚くほど大きな声をあげてしまった。
下腹部内で、熱い液体がほとばしる。
「んっ……」 
 
やっと瀬良君が、止まってくれた。
僕はもう、感じすぎていて、頭がおかしくなりそうだった。 
ぼんやりとした頭で、何となく思ったこと、それは……
”若さ”のほんとうに怖いところは、コレだったんだ……!
ヤリタイ盛り……底なしの性欲。
  
 
「ハマチュウ……大丈夫?」
心配して、身体を抱え上げてくれた。
「ハイ…どうにか……」
霞む目で、瀬良君を捕らえる。
「ん……」
唇を塞がれた。熱いキスが繰り返される。
ずっとお湯の中にいて、激しく動いて…気持ちも高ぶって…何もかも、熱かった。 
「ハマチュウ……好き。大好き」
「瀬良君……僕もです」
二人で見つめ合って、笑ってしまった。こんなに幸せでいいのかな。 
 
 
 
 
「そいじゃあ、次はべっドに行こう!」 
「えっ」
「早く早く!」
「や、ムリですってば……」 
 
僕は瀬良君を護る。
そう誓ったけど…… 
誰か……僕を護ってください…… 
 
 
 
 
 
「そいじゃ、いくよ!」
「むり………! 瀬良君っ! もうダメです――っ……あぁっっっ」 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
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後々の、先生’sの会話で、僕たちはつくづく思ったことを言い合いました。
  
 
「今回のシャッフルで、思いがけず悩み相談などが出来たのは、進展に繋がって、良かったですよね」
「ハイ」 
 
 
 
 
 
「でも、金輪際、二度と、絶対嫌です。……こんな間違い!」
「ああ、ホント。刺激が強すぎて、……身体が持たないな!」
 
  
 
 
 
 
「壊れてしまう!」
「壊してしまう!」
 
 
 
 
「………え?」 
 
 
 
 
3連作 完結  

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